年齢に縛られない賃貸~空室対策としての「多世代型シェアハウス」ご提案~

住宅難民問題
2025/12/02
文:藤掛千絵

最近、賃貸住宅を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。
高齢者向けの施設が増える一方で、「そこまでのサービスはいらない」という人たちも確実に増えています。

こうした「さまざまな暮らし方の人たち」をどう受け入れるかは、これからの賃貸経営にとって大きなテーマになりつつあります。

そのヒントになるのが、年齢ではなく「暮らし方の相性」で選ばれる多世代型シェアハウスという住まいです。

本コラムでは、サ高住が増えている背景を手がかりに、多世代型シェアハウスが、空室時代にどのような価値を生み出すのかを考えていきます。

サ高住が増えている背景から見える「住まいの変化」

近年、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が全国で増加しています。
2025年8月時点で登録数は 8,326件・約290,444戸。前年同月比で +2,279戸 と、今も拡大傾向が続いています。

この背景には、2040年問題を前にした、高齢者の増加や生活様式の変化がありますが、
しかし、すべての人がサ高住のような手厚いサービスを必要としているわけではありません。

外出や地域活動を楽しむ「アクティブシニア」は年々増えており、「自由さを大切にしたい」「サ高住は手厚いサービスで割高に感じてしまう」という声も確実に存在します。

多世代型シェアハウスが選ばれる理由

ここで注目したいのが、年齢に関係なく入居できる多世代型シェアハウス という住まい方です。
シェアハウスというと若い世代の住まいを想像しがちですが、本質は“年齢”ではなく 暮らし方の相性。

・生活リズムが安定している
・穏やかにコミュニケーションが取れる
・共同生活に抵抗がない

そんな人であれば、年代に関係なく馴染むことができますし、多世代だからこそ物件内に生まれる「安心感」があります。

特に女性の入居者にとっては、落ち着いた世代が同居していることで「静かで暮らしやすい」と感じられることが多いものです。その結果、物件の雰囲気が柔らかく、トラブルも起きにくく、大家さんにとっては運営しやすくなります。
また、高齢者は収入が安定している(年金等)、転居が少ないという特徴があります。

ここで大切なのは、“高齢者向けシェアハウス”ではなく、最初から多世代を前提にすることです。その自然さが、結果として空室対策にも繋がっていきます。

大家さんの不安を「見守りサービス」で和らげる

とはいえ、多世代を受け入れる際に大家さんが心配されるのは、やはり 「高齢入居者のもしも」 です。

・孤独死による事故物件化のリスク
・亡くなった後の残置物処理
・親族・関係者との連絡調整

こうした不安は、多世代型シェアハウスに限らず、通常の賃貸物件でも避けづらいテーマです。

そこで役立つのが、見守りサービス+死後事務の導入です。

日々の安否確認があるので、大家さんや他の入居者が高齢入居者を毎日気にかける必要はありません。さらに死後事務のサービスを付けることで、残置物処理や親族への連絡などの負担を外部に委ねることができます。

これは高齢者向けの福祉ではなく、「一般的な賃貸を安心して続けるための安全装置」です。見守りサービスを導入することで、大家さんは無理のない形で多世代型シェアハウスを運営できます。

【導入事例】多世代が自然に暮らす「フキネコテラス」

多世代型シェアハウスの実例としてご紹介したいのが、フキネコテラスさんです。

■高齢者の新しい「自立型住まい」。建築家設計 × 見守りサービスで「安心と自由」を両立
https://anshinplus.me/column/detail.php?id=56

リモートワーカーやセミリタイア層、ミドル世代など、「自分のリズムで暮らしたい」と考えるすべての単身生活者が入居対象のこちらの物件。
世代を超えた入居者同士が、ゆるやかにつながりながら、それぞれのペースで生活できる——そんな新しいライフスタイルを叶えてくれるシェアハウスです。

また、この物件では見守り+死後事務サービスの「ひとり暮らし安心プラス」が導入されているため、大家さんが抱えがちな「もしもの不安」を軽減し、入居者本人も自分らしい暮らしを続けることができます。

「年齢にこだわらない暮らし」×「必要な部分にだけ安心を添える」
というスタイルが、シェアハウスに新しい価値を生み出した事例です。

多世代を受け入れることが、これからの空室対策になる

サ高住が増えるほど、“そこまでのサービスはいらない層”も確実に増えていきます。

そのすき間を自然に埋めるのが、多世代型シェアハウス であり、その運営を支えるのが見守りサービスです。

自由で、自立した生活を守りながら、「一人でもない」「過剰でもない」ちょうどいい距離感で暮らせる住まい……これこそが、空室時代を乗り越えるための鍵のひとつになるはずです。

大家さんにとっても、入居者にとっても、無理なく安心できる新しい住まいの形として、
検討する価値は大いにあるでしょう。

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高齢単身者の入居が増えるこれからの賃貸経営では、物件の運用方針を変えずに“必要なところだけ備える”という対策が役に立ちます。

そこで私たちは、通常の賃貸運営のまま取り入れられる 2タイプの見守りサービス をご用意しました。

入居者ごとの状況に合わせて利用でき、大家さんの負担を可能な限り増やさず「もしもの初動」を整えられる仕組みです。物件全体を制度対応に切り替えなくても、入居者の安心と大家さんの不安軽減に役立ちます。

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入居者が自分で契約し、日々の安否確認に加え、もし亡くなった際には
「賃貸借契約の解除」や「残置物処理」までサポートします。
大家さんの費用負担はありません。

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藤掛千絵