ここまで進化した! 高齢者とテクノロジーの関わり②

高齢者見守り
2024/02/15
文:藤掛千絵

①では、介護現場でも使用されているIoT、ICTを活用したサービスをご紹介しました。
②では、高齢者の賃貸住宅問題解決に役立つようなサービス、取組についてご紹介していきます。

前編はこちらから。
■ここまで進化した! 高齢者とテクノロジーの関わり①
https://anshinplus.me/column/detail.php?id=13

【遠方からの見守りにも使われている技術】

人感センサー以外のIoTもたくさん見守りサービスに活用されています。

既にホームセキュリティとして世の中に浸透しているセンサー以外にも、電球やポット、電池などの身近なモノに姿を変え、更に使いやすくなりました。
例えば電気の点灯・消灯や、ポット、電池を入れたリモコンを使用すると使用履歴が記録される仕組みです。これは、電化製品であるモノ自体が通信機能を備えているというものです。新たにWi-Fiやインターネットへ接続する必要がなく、デジタル技術に苦手意識を持つ層に扱いやすい、という利点があります。

使用履歴はスマートフォンアプリに通知することが出来るため、遠方の家族が「見守り」として利用できます。電気の点灯や消灯がない、ポットが使われない等、普段と違う状況に気づきやすいため、万が一の早期発見にもつながっています。

【ICTとIoTで賃貸住宅問題を解決する】

さて、上記でもご紹介したIoTやICTを使い、高齢者の賃貸住宅問題を解決しようという取組が、国交省から発表されました。

■「見守り付き賃貸」創設 単身高齢者ら入居しやすく―国交省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021100231&g=soc#goog_rewarded

見守りサービスを設置して「万が一」に備えつつ、必要に応じて訪問を行い、医療や介護、自立支援などの福祉サービスとの間を取り持つ「居住サポート住宅」が創設されます。
物件オーナーに敬遠され、住宅確保要配慮者となった単身高齢者が入居しやすい賃貸住宅を増やそうという取組です。

安心プラス通信でも常々取り上げてきましたが、単身者高齢者は今後もますます増加傾向にあります。また、自分自身が単身高齢者になる可能性もゼロではありません。
単身高齢者にも、そして物件の家主にも配慮した取組が増えることは、たいへん喜ばしいことです。

人感センサー等による見守りサービス含め、単身高齢者の入居を促進するサービスは日夜様々な分野で増えています。カオスマップにもまとめましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。

【高齢者の入居を促進させるサービスたち】

上記は弊社で作成したカオスマップです。見守りサービスだけでもIoT、ICTを利用したもの、配食、訪問など人が行うものと多種多様に存在していることが分かりますね。

まとめとして、IoTを使用した見守りサービスの中でも特に代表的なものをご紹介します。

■クロネコ見守りサービス(ヤマト運輸)
LEDとSIMが一体化したハローライト(電球)を室内に設置し、スイッチのオン/オフを記録します。
https://nekosapo-order2.kuronekoyamato.co.jp/mimamori.html
■みまもりほっとライン(象印マホービン)
電気ポット自体が通信機能を備えており、ポットを使用すると、記録が残ります。
https://www.zojirushi.co.jp/syohin/pot_kettle/mimamori/index.html
■みまもり電池(ソフトバンク)
単三電池型に備わったBluetoothLE(通信モード)で、使用の記録をスマートフォンに送信します。
https://mimamori.mb.softbank.jp/s/mabeee/mimamoridenchi.html

【見守りだけでは不安、という方に】

ご紹介した見守りサービスに加え、万が一の時をカバーしてくれるサービスがあればいいな、とお考えの方にお勧めしたいのが、株式会社ザ・ハウスの提供する「ひとり暮らし安心プラス」です。

こちらは物件のオーナーさん、大家さん、不動産業者さん向けに設計されたサービスで、
入居者への定期的な見守りに、万が一の際の賃貸借契約解除、家財処分代行がセットになっています。
見守りは入居者の携帯電話のSMSを利用するため、機材の設置、初期費用はありません。料金は月当たり688円程度、大家さん・不動産業者さんの出費は0円です!
大家さんはもちろん、不動産業者さん、そして入居者にとっても利用しやすいサービスです。

■「ひとり暮らし安心プラス」の見守りサービスのご案内はこちら
https://anshinplus.me/service.html

藤掛千絵